サムサラ(Samsara Inc)は、モノのインターネット(IoT)企業である。
【事業内容】
物理的なオペレーションに依存する企業がIoTデータを活用し、実用的なビジネスインサイトを構築し、オペレーションを改善するためのコネクテッドオペレーションクラウドの提供を手掛ける。オペレーションに関するエンドツーエンドのソリューションを提供する。このソリューションは、物理的なオペレーションデータを、データプラットフォームとアプリケーションで構成されるコネクテッドオペレーションクラウドに接続するものである。データプラットフォームは、IoTデバイス、接続された資産やサードパーティシステムからデータを取り込み、集約、強化し、アプリケーションを通じてユースケースに対応するデータを実用化する。コネクテッドフリート向けアプリケーションには、ビデオベースの安全性、車両テレマティクス、アプリとドライバーのワークフロー、機器モニタリング、現場の可視性などがある。中小企業、州政府、地方自治体、グローバル企業向けにサービスを提供する。
IoTに特化したSaaS企業で、顧客の配送トラックを監視して、運送効率を大幅にアップ
サムサラは、IoTのピュア・プレイ企業としては初の上場企業。マサチューセッツ工科大学を卒業した2人の起業家により、2015年にサンフランシスコで創業されたテクノロジー企業。事業はIoTに特化しており、運送会社や建設会社、卸売・小売業者、保全サービス会社、公益企業、エネルギー企業、政府機関、ヘルスケア企業、製造業、食品飲料会社などが顧客になっている。
それらの顧客企業は、一定のルートを経由して資材や商品、サービスを定期的に届けている。サムサラは、顧客企業が使用しているトラックなどの車両に、電子機器や車載カメラ、センサーなどのIoTデバイスを装着。それらのデバイスから発信されるデータを絶えず受信することで、顧客企業は自分たちのオフィスからクラウド上のダッシュボードを通じ、リアルタイムでトラックなどのパフォーマンスをモニター、分析することができる。
サムサラは、自社でもセンサー類を製造販売しているが、すでに顧客が使用している車載カメラなどのデバイスも無駄にせず、自社のプラットフォームに統合することができる。
サムサラのサービスは、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)、つまりインターネットを通じてサーバー上にあるソフトを利用する形で提供される。契約はサブスクリプション(定額課金)で、契約期間は3年から5年となっている。
サムサラのIoTプラットフォームを導入すると、顧客は「自社のトラックがいまどこを走っているのか?」「故障はないか?」「運転手は安全運転を心がけているか?」「届け先に遅延なく荷物が届いているか?」「燃料効率は?」「法規制を順守するためのペーパーワークはちゃんと済ませてあるか?」など、従来はなかなか把握しにくかった運行情報をリアルタイムで監視可能で、必要に応じて、ヘッドセットを装着したドライバーへ指示を出すこともできる。
このリモート監視・指示出しシステムのおかげで、顧客企業は事故の軽減や効率の向上、届け先の得意客への説明などが、非常にやりやすくなった。
サムサラのサービスを導入すると、顧客企業は自社のトラックの運行状況などをリアルタイムで把握することができるようになる。また、必要に応じて適切な指示を出すことで、事故を減らし、メンテナンスを行い、納期を厳守しやすくなる。
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